トリプトファン

分類:(アミノ酸)

概要

 不足すると、脳内神経伝達物質の一つであるセレトニンが減少し、うつ状態、不安症、恐怖症、多動、不眠症、痛みなどの症状を引き起こします。近ごろストレスに弱い人が増えているのは、ダイエットや偏食により食材から十分なトリプトファンをとれなくなったことも原因と考えられます。バナナ、緑黄色野菜、赤身肉、チーズ、パイナップル、アボガド、大豆、カボチャの種に多く含まれています。

働き(と摂取量)

●ビタミンB3(特にナイアシンアミド)の合成
●肥満の改善
●不眠症の改善
●鎮痛作用
●うつ状態の改善

不足するとなりやすい症状

トリプトファンは神経アミノ酸と呼ばれていて、セロトニンと呼ばれる神経ホルモンに変換するアミノ酸です。セロトニンは興奮を鎮める働きを持ち、このセロトニンが低下してくるとうつ状態、不安症、恐怖症、多動、不眠症、痛みなどの症状を誘発します

とりすぎるとなりやすい症状

1日あたり6,000mg以上のトリプトファンの継続摂取はノルエピネフリンの生産分泌に影響をあたえる可能性がある。

1日の必要量

小児の場合体重1kgあたり1mg
成人の場合体重1kgあたり2mg
いずれも食前または食後2−3時間後

目的別・奨励されている使用量(1日)

●うつ病・・・1,000-1,500mg
●注意欠陥症・・・300-500mg
●白内障予防・・・200-400mg
●不眠症・・・300-600mg
●肥満・・・200-400mg

使用上の注意

以下にあげる薬剤を服用中の場合にはトリプトファンの使用には注意する必要がある
○抗鬱剤
トリプトファン(5-HTP:5-hydroxytryptophanも同様)が以下にあげる抗鬱剤の薬効を増強し、情緒不安定、硬縮、血圧、及び、心拍数の急激な変動、顔面潮紅、及び、昏睡をともなうセロトニン症候群として知られている危険な状態を誘発する可能性がある。
・新世代抗鬱剤(SSRI:Selective Serotonin Reuptake Inhibitors):fluoxetine,     paroxetine, sertraline, citalopram
・MAO阻害剤(MAOI:monoamine oxidase inhibitors):phenelzine, isocarboxazid,        selegiline, tranylcypromine
セロトニン吸収阻害剤:trazodone, venlafexine
○パーキンソン病治療薬
・Carbidopaとトリプトファン(5-HTP:5-hydroxytryptophanも同様)の併用はSLEに似た症状を呈する副作用の可能性がある
○偏頭痛および頭痛治療薬(SRS:セロトニンレセプター刺激薬)
・Sumatriptanとトリプトファン(5-HTP:5-hydroxytryptophanも同様)の併用はセロトニン症候群を呈する可能性がある
○疼痛緩和薬
・Tramadolとトリプトファン(5-HTP:5-hydroxytryptophanも同様)の併用はセロトニン症候群を呈する可能性がある
○不眠症改善薬
・Zolpidemとトリプトファン(5-HTP:5-hydroxytryptophanも同様)の併用は幻覚を引き起こす可能性を呈する可能性がある。またSSRIとZolpidemの併用によっても幻覚を引き起こす可能性を呈する可能性がある。

吸収を悪くするのは・・・

トリプトファンの代謝にはビタミンB6が不可欠

こんな人は専門家に相談を!

●抗うつ薬を処方されている人。
●パーキンソン病治療薬を処方されている人。
●頭痛薬、疼痛緩和薬、不眠症の薬を処方されている人。